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―復代理人―
―復代理人―
代理人は、本人から与えられた権限内の行為の全部または一部を、他の者を選任して行なわせることができる。 このとき、代理人から選任された他の者を「復代理人」という。 1.復代理人の代理権の範囲 復代理人の権限は、本来の代理人(原代理人という)から与えられた範囲に限定される。このため、原代理人が与えた権限の範囲を復代理人が逸脱した場合には、復代理人の行為は無権代理となる。また、原代理人の代理権が消滅すれば、復代理人の代理権も消滅するものと解されている。 2.復代理人の代理行為の効果 復代理人の代理行為については、その法律効果は、直接、本人に帰属することとされている。つまり復代理人は、原代理人を代理するのではなくて、本人を直接的に代理するものとされている(民法第107条第1項)。 3.復代理人がいるときの原代理人の地位 復代理人を選任した後においても、原代理人が本人を代理することには何ら変化がない。原代理人の代理権は従来のとおり存続する。 4.原代理人(任意代理人)による復代理人の選任と監督責任 本人と原代理人の関係が「任意代理」である場合は、本人は原代理人を特別に信任しているため、原代理人が復代理人を選任することは原則的に許されない。選任できるのは「本人の許諾があるとき」と「やむを得ない事情があるとき」に限られる(民法第104条)。 こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項)。ただし「本人の許諾があるとき」は、原代理人の責任は軽減されている(民法第105条第2項)。 5.原代理人(法定代理人)による復代理人の選任と監督責任 本人と原代理人の関係が「法定代理」である場合は、原代理人は法律上当然に代理人となったのであり、その代理権の範囲も広範・多岐にわたる。そのため、原代理人が復代理人を選任することは自由とされている(民法第106条)。 こうして復代理人を選任した場合には、原代理人は選任したことの反面として、復代理人の非行(例えば義務違反)に対して、原代理人が責任を負わなければならない(民法105条第1項・第106条)。なお、原代理人の責任を軽減する民法第105条第2項の規定は、法定代理人である原代理人には適用されない(民法第106条)。